個人年金保険とは

「年金っていったいどれくらいもらえるのだろう?」
「そもそも老後の備えっていくら必要?」
と、不安に思っていませんか?

年金の種類を知ることが、自分にとって必要な保険を選ぶ第一歩です。将来の不安を少しでも軽減できるように、知識をつけて備えていきましょう。

そもそも年金とは

年金はその運営機関や受け取り期間の区別によって、さまざまな種類が存在します。まず大きなくくりとして最初にとらえておきたいのが「公的年金」「私的年金」という種類です。

公的年金

20歳以上60歳未満の方全員に加入義務のある国民年金と、さらに会社員や公務員の方が加入する厚生年金等があります。公的年金とはその名の通り、国の制度によって設けられている年金のことを指します。

私的年金

私的年金は、国の年金制度に上乗せした給付を保障する制度です。民間の保険会社が販売する個人年金保険や確定拠出年金等を指します。公的年金では不足してしまうかもしれない可能性にそなえて、個人で任意に加入することができる保険です。

個人年金保険が選ばれる理由

公的年金制度がある中で、なぜ私的年金を検討する方がいるのでしょうか。また、その中で個人年金保険が選ばれる理由は何なのでしょうか。主な理由としては以下の4点があげられます。

1. 公的年金制度そのものに対する不安

ご存知のとおり、日本では少子高齢化が加速しています。年金は賦課方式といって、その時の現役世代が納めた保険料が年金受給者への支払いにあてられています。つまり、少子化によって年金財源が不安定になってくると、現行の年金保険制度が維持できるのかどうか、といった不安を抱えている人もいます。

2. 公的年金では生活費が不足する可能性

現行の年金保険制度が維持できたとしても、老後に生活するのに十分な資金が確保できるとは限りません。2019年に金融庁より「老後は2,000万円必要」という報告書が出されたこともありましたが、2,000万という金額を聞いて慌てない人の方が少ないのではないでしょうか。少しでも早くから、備えをしておきたいという人がでてきています。

3. 退職から公的年金受給までの生活費の不安

現在の公的年金の受給は65歳からになっています。しかも、公的年金の運用面の安定性や健康寿命の延びによって、受給開始年齢を70歳に引き上げる検討もされています。たとえば勤務している会社の定年が60歳だった場合、5年間(もしくは10年間?!)は年金受給なしで生活をしなくてはいけません。この期間の生活費の備えとしても個人年金保険が検討されています。

4. 確定拠出年金と比べて流動性がある

個人年金保険と同じく私的年金である「確定拠出年金」は、基本的に60歳を迎えるまで引き出すことができません。しかし個人年金保険は、万が一の際に途中解約が可能です。もちろん掛金よりも少なくなる元本割れのリスクはありますが、受け取り期間の流動性があるというのが安心感になっている側面もあるでしょう。また、掛金上限が厳しくないので、大きな掛金で大きな成果をもたらす可能性もあります。

個人年金保険の種類

それでは、個人年金保険についてより詳しく種類を確認してみましょう。

<受け取り期間による区分>

受け取り期間による個人年金保険の種類は大きく3つ「終身年金・有期年金・確定年金」に分けられます。

1. 終身年金

被保険者(年金受給者)が生存している限り、一生涯にわたり年金が受け取れるタイプです。

終身年金には保証期間つきのものもあり、保証期間中は被保険者の生死にかかわらず年金を受け取ることが可能です。

2.有期年金

被保険者(年金受給者)が生存している限り、一定期間年金が受け取れるタイプです。期間については契約時に定めます。

また、有期年金には保証期間がつけられるものもあります。被保険者が死亡した場合でも保証期間中は年金を受け取ることが可能です。

3.確定年金

被保険者(年金受給者)の生死に関係なく、一定期間年金が受け取れるタイプです。期間については契約時に定めます。

<運用方法による区分>

個人年金保険は保険料の運用方法によって「定額型・変額型」の2つに分けられます。

◎定額型:契約時に決めた金額を所定の年齢から受け取れます

◎変額型:株式などを中心に運用し、運用成果によって年金額が決まります

このように、一口に個人年金保険と言っても様々な種類がありますので、契約検討は慎重に行う必要があります。ご自身やご家族のご事情、またお財布事情とも相談して最適なものを選んでいきましょう。

個人年金保険のメリット・デメリット

個人年金保険の種類を理解したら、メリット・デメリットについても確認します。

<メリット>

貯蓄が苦手でも安定して積み立てられる

個人年金保険は途中解約も可能で流動性があると述べましたが、解約の場合には100%の掛金が戻ってくることはほとんどありません。したがって、簡単には解約ができないという心理的なハードルが存在します。支払う保険料についてはもちろん無理のない範囲の設定が必要ですが、この半強制力のある積み立てが、貯蓄が苦手な方には効果的な面もあります。

節税効果がある

個人年金保険は、一定の条件を満たせば支払った保険料に応じて生命保険料控除の対象となり「個人年金保険料控除」を受けることができます。そのため、所得税・住民税の負担を軽減できるメリットがあります。

<デメリット>

1.(定額型の場合)インフレに弱い

個人年金保険は長い期間で積み立てるので、積み立て期間中にインフレになった場合はリスクもあります。インフレで物価が上昇すれば紙幣価値が下がるため、せっかく積み立てて受け取った年金でも生活が十分にできなくなってしまう可能性があります。

2.元本割れする可能性がある

変額型の場合は運用成果によって受け取れる年金額が変動しますので、運用がうまくいかなかった場合には、支払った総額よりも少ない年金額となってしまう可能性があります。そのため変額型については、貯蓄性よりも運用が重視されるということを覚えておきましょう。また、途中解約においても元本割れのリスクが生じます。

3. 年金受け取り時は課税される

個人年金保険で積み立てた年金を受け取る際は、税金が発生します。また、税金の種類は保険の契約者と保険金の受取人が同一か否かで変わります。

契約者と保険金の受取人が同一の場合は所得税、契約者と保険金の受取人が異なる場合は贈与税の扱いとなります。贈与税は所得税の場合よりも多くの税金を支払う必要がありますので、基本的には契約者と保険金の受取人は同じにしておくことをおすすめします。

まとめ

本記事を読んで、個人年金保険についての理解が深まったでしょうか。最後に、大切なポイントをおさらいしておきましょう。

  • 個人年金保険は任意加入の私的年金である
  • 公的年金の不足への備えや、受け取りまでのつなぎとして有効
  • 受け取り期間や運用方法で複数の種類が存在
  • 節税効果があるが、必要条件の確認が必須
  • 年金受け取り時の課税も見据えて、契約者と受取人の名義は決める

将来の備えができて節税にも効果的な個人年金保険、ぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか。ただし保険商品である以上、一定のリスクはつきものです。付き合う期間の長い保険になりますので、プロに相談してみるのも賢い手段です。気になる方は早速問い合わせてみましょう。